「ハッカソン」にエンジニアが参加するメリット
近年「ハッカソン」という言葉をよく耳にします。IT業界やSEの間ではよく使われるのですが、一般的には馴染みが薄いかと思います。
そこで今回はハッカソンとは何なのかということと、近年行われた各企業のハッカソンをご紹介し、エンジニアがハッカソンに参加するメリットを探っていきたいと思います。
ハッカソンとは?
ハッカソンとは、「ハック」(「ハッカー」などのネガティブなイメージではなく、プログラミングやシステム開発の意味)と「マラソン」を掛け合わせたもので造られた言葉で、エンジニアやクリエイターなどが集まって、1つのテーマに対して一定期間内に共同して開発を行うコンテストのような形で行うイベントのことです。
もともとはIT系のテーマが主流でしたが、今では世界(SDGs)や地域の課題解決の際に企業や自治体が主催することも多く新しいサービスや機能に関するアイデアなどを発掘できる場としてハッカソンが開催されています。
ハッカソンの開催例
ハッカソンは定員10名程度の小規模なものから100名もの人数で行われる大規模なものまで、全国各地で開催されています。
例えば、ブロックチェーンゲームの開発を行っている企業のハッカソンを見てみると、
「複数の協力企業を募り、アセットがたくさん入ったおもちゃ箱を用意して、参加者の皆さまに自由におもちゃを組み合わせてゲームを作ってもらう企画」
といった内容で募集しています。
なぜおもちゃを使用するかというと、
「ブロックチェーンゲームは所有するNFTを複数ゲームで自由に使えるという特徴があるが、ゲームを提供する企業毎にNFTの規格が異なったり、企業間の契約などが必要になるため中々実装が進んでいないのが現状。
本来は、複数のIPコンテンツがブロックチェーン上に存在しており、その中から自由にアセットを組み合わせてゲームを作ることが理想のdApps開発なのではと考えているため」
という説明がされています。
他にもクックパットが行なった
や、Microsoft、富士通、Yahooなどの大手企業が度々行なっている企業の課題を解決するための大規模なハッカソンが人気です。
企業だけでなく東京大学が行う「3年先の世界基準となる プロダクト」など利益にとらわれずこれからの未来をより良くするためのハッカソンなどがあります。
小さな規模のものは各地で度々開催されているので、情報をチェックしていくことをおすすめします。
ハッカソンに参加するメリット
ハッカソンで作られるメンバーには利害関係や上下関係がないため、課題に対してフラットな立場で自分たちの持っている技術を出し合うことができます。
普段、個人作業が多いエンジニアにとってはチームワークを経験できる場となるのです。
また、それぞれの専門家が集まるため、普段触れることのない業務を目の当たりにすることができます。
他の業務の人たちがどんなことをしているのかを学ぶことができるため、本来の仕事をする際に要件を伝え方など、相手の状況を理解した上で話ができるようになります。
コミュニケーションが円滑になるので、停滞中のプロジェクトが円滑に進むことがあるようです。
また、新しいプロジェクトに対してゼロから完成まで関わることが少ないエンジニアにとって、この上ない達成感を味わうことができるのです。
まとめ
エンジニアは個人プレーになりがちですが、他のエンジニアと交流することで、より自分の立ち位置やレベルを知ることができます。
そのことにより、スキルアップするためのモチベーションが上がり、より一層、前向きに仕事に取り組むことができるようになります。
エンジニアという職業は、未来をつくる仕事です。
ぜひ、さまざまな団体が開催しているハッカソンに参加し、モチベーションを上げ、これからの日本を、いや世界を変えていってください。