若手エンジニアを支援・育成している社長が考えていること

エンジニアコラム

若手エンジニアを支援・育成している企業の社長とは、どういった考え方や感じ方をしているの?とは、エンジニアを目指す人なら誰しもが気になるところです。
そこで今回は、多くの若手エンジニアを支援・育成している「コラボテクノ株式会社」の社長・吉田光哉さんに話を伺ってきました。
これからエンジニアになりたいなと考えている方はもちろん、すでにエンジニアとしてバリバリ働いている方にも必見の内容となっています。
お楽しみください。

若手エンジニアを支援・育成している社長インタビュー(前編)

エンジニアに対する見方が変わった瞬間とは

――まず、なぜコラボテクノのような会社を始めようと思われたのでしょうか。

会社を興す前までは、SIer企業(※)で採用と顧客開拓の仕事をしていました。
(※SIerとは「システムインテグレーター(System Integrator)」の略語で、システム構築から導入のすべてを請け負う事業者のこと。NTTデータやNEC、マイクロソフトやオラクルが有名)

実は当時、僕のエンジニアに対するイメージは「控え目、話が苦手、受け身」というものでした。ココだけの話(笑)。
そもそも素晴らしい技術と才能を持っているのに、もったいないなーと。
自分の勝手な印象から、そう思っていたんです。

ある時、40歳過ぎのベテランのエンジニアに「今後のSIerはどうあるべきか」という内容の本を薦めたことがありました。
まあ、読むかどうかもわからなかったし、読んだとしても自分から感想は言ってこないだろうな、という僕の予想を覆して、彼が「目からウロコでした」と本を返してきたんです。
正直、驚きました。

「今後自分がどうあるべきか、考えなくてはと思った」

と言うのを聞いて、自分のエンジニア観が変わりました。

「変わりたい、成長したい」と望んでいるエンジニアの人たちもいるはず。
いつの日か、そういう人たちに働く場所を用意して、働き方についての僕なりのメッセージを伝えられたらな
と思うようになったんです。

エンジニアの採用で重視したこと

――SIer企業で採用の仕事をされていたからこその視点だった、ということでしょうか。

そうですね…。その会社には4年間いたんですが、年間に100名以上、トータルで500名近くの転職希望者と会い、そのうち50名の採用に成功したという実績があります。
採用の際、「技術職に就きたい人」ではなく、

「身につけた技術を、お客様への提案や後輩の育成に使える人」

が欲しいと考えていました。
お客さんに対しても、自社のメンバーや協力他社に対しても、影響を与えられるような人材。そういう人を求めていたんです。
そうはいないので、3分の1~半分近くはこちらからお断りもしましたが、それなりの人数を採用できたと思っています。

また当時、その会社はベンダーやメーカー系の企業の下請けしかやっていなかったのですが、

「このままでは会社の将来がない。働いているエンジニアにもいい仕事を用意してあげられない」

と考え、新規のweb系の会社を営業開拓しました。

このような、前職での「採用」と「顧客開拓」の実績・経験を活かすべく、2016年4月に設立したのが、コラボテクノ株式会社です。

僕は技術者ではありません。
でもだからこそ、ある意味真逆の性質を持つ技術職という職種を、僕なりのメッセージを伝えることでもっと広げることができるかもしれないし、面白い仕事の機会を用意することができるかもしれない、という希望を込めて。
自分がかつて抱いていたようなイメージとは、まったく違うエンジニアも生まれるんじゃないかと思ったんです。

コラボテクノが目指すこととは

――今後、業界の変化とともに、会社をどのようにしていきたいと思われますか。

この業界、当面仕事自体はなくならないと思いますが、仕事の形は変わっていくでしょうね。
AI、IOT、クラウドという3つのキーワードを軸に個々のシステムやサービスが構築されていく中で、これからは

(1)内部構造に詳しいシステムエンジニア
(2)プラットホームやツールを組み合わせた提案ができるシステムコンサルタント
(3)組み込み系のエンジニア

の3種類が求められると思っています。

コラボテクノが目指すのは、(1)と(2)を兼ね備えた分野。
内部構造に詳しく、システムのコンサルティングもできるエンジニアの育成を目指したいですね。

その中でやっていきたいこととしては、

「システム開発という軸を持ちつつ、ソリューションサービスをユーザー向けに作る」

ということです。
わが社のミッションは、「クライアントの売上拡大・業務革新への貢献」と「エンジニアの成長支援」。
前者に関しては、必ずしもシステム開発を通してというだけでなく、というのが本意。
さらに言えば、システム開発だけでは要望に応えられない、とも思っています。

ECサイトをつくるといった、やや間接的なことだけではなく、もっと直接的に売上を伸ばすためのソリューションサービスも提供していきたいですね。webマーケティングとシステムを組み合わせたような……。
その中でエンジニアには、プロダクトマネージメントをやってもらうのが理想。

まとめ

エンジニアに対して抱いていた見方が変わったことが大きなきっかけだった、と語ってくれたコラボテクノの社長。
エンジニア出身でない分、冷静な目で「エンジニア」という世界を見ることができ、その視点こそが、ややもすると閉鎖的なエンジニアの世界に新しい価値観を吹き込む源泉になっているように感じました。
こういった社長こそが、これからのエンジニアの世界には必要な人材なのではないでしょうか?

それでは、次回は吉田社長インタビューの後編になります。
果たして、どういった話が飛び出すのか?ご期待ください。

後編につづく

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